ネガティブノートのススメ(8) 〜俯瞰〜

おはようございます、なおきちです。
前回は、ネガティブノートを書くことで、自分が何に対して「いやなこと」と考えるのか、またそれを続けることでどういったことを「いやなこと」として認識するか、というお話でした。
今回は、その嫌なことを予見する、というと少々大げさですが、未来に活かす術についてお伝えしようと思います。

Contents

お化け屋敷:事件の予見、早期解決

お化け屋敷、行きますか?
お化け屋敷で、油断したときに出てくるおばけ、嫌ですよね。
出そうなところで出てくるお化けには対処できても、気を抜いた瞬間のお化けには肝を冷やします。
ずっと気を抜かないままにお化け屋敷を完走するのはしんどいです。
お化け屋敷で驚かないためには、どうしたらいいでしょうか。

「お化けが出そうなところに予め注意する」

有効そうな方法ですね。他には何かありますか?

「そもそも、お化け屋敷はお化けが出るところだから、諦める」

それも、ありですね。個々のお化けに対してではなく、お化け屋敷全体に対するアプローチです。

「お化けが出ても、死ぬわけではないから、大丈夫、と考える」

感情に対する慰めでしょうか。

「お化けが出て、怖がっている自分を楽しむ」

発想の転換ですね。

「そもそも、一緒にお化け屋敷に入った女子が怖がって自分を頼ってほしい、と考えているので、お化けは怖くなくては困る。ただ、怖がっているところを見せて、頼りないと思われたくない」

だいぶ冷静ですね。ここまで自分を理解できれば、怖くてもいいから、相手に悟られないことが大切ですね。

「事前にホラー映画を見て、恐怖に慣れる」

前向きですね。事前の準備で、当日のアクシデントを予防しようとしています。

お化け屋敷における、「おばけ」は、人生における「いやなこと」に近似します。
お化け屋敷の中でいやな気持ちになる途中でネガティブノートを書くことはできませんが、お化け屋敷の中でいやな気持ちになる自分を想像して書くことはできます。

その準備が、果たして十分な有効性を示すことができるかは分かりません。
しかし、書き出して、客観的に自分を見つめることができれば、少なくとも、

「お化け屋敷怖い」→「どうしよう」→「困った」→「でも大丈夫、何とかなる」→「思ったより怖かったらどうしよう」→「お化け屋敷怖い」

の無限ループからは抜け出せるのではないでしょうか。
ネガティブノートの本質は、解決することではなく、ループを断ち切ることにあります。

俯瞰する

ネガティブノートを1回書くだけで得られる効果はあります。
しかし、何度も書いていくうちに、新たな効用が、その姿を見せるようになります。
循環してしまう思考を断ち切る。
その断ち切ったループがどこかでつながってしまうことはありますが、そのつながった先もネガティブノートを使って追っていけば、再度断ち切ることができます。
いやなことが起きて、自分にとってどうなのかを認知し、解釈する。
こうして繰り返してるうちに自分のことを理解できるし、対処法も自分に教えてもらえます
つまり、ネガティブノートの効用はその事件その出来事だけでは終わらないのです。
内容で似ていることがあって、ということがあれば前に書いたネガティブノートが解決に近づけてくれることもあるでしょう。
また、ずっと繰り返していくと、自分がネガティブになりやすい時期が見えてきたりネガティブになるトリガーが分かってきたりすることもあります。
秋にネガティブになる、月曜日の朝が最悪、知らない人が多い集まり。漠然と理解できることもありますが、記録していくことで、より正確な理解につながることもあります。
何度も同じことで悩むのであれば、書き出す過程の次に以前の事例を見直すことですぐに解決策を知ることもできます

まとめ

ネガティブノートの本質は、循環していく思考のループを断ち切ることにあります。
人間は、いつも同じ自分でいると感じがちですが、実際には調子の上下や、感情や体調、場所、一緒にいる人の影響を受けて、常に不安定な状態にあります。
そのせいでネガティブになることもありますが、ネガティブだった自分を、ポジティブな自分で見つめることもできます。
感情や、体調を常に良い状態で維持することは難しいです。
ならば、安定していない状態で何度も「いやなこと」にアクセスすることができれば、その「いやなこと」に対するリアクションの精度のバラつきは、小さくなっていくと考えられます。

さいごに

色々と書き連ねましたが、やっていることはとてもシンプルです。

「いやなこと」を書く。
たまに見直す

いやなことでつらい思いをされているなら、お試しください。

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