ネガティブノートのススメ(5)〜弊害について〜

おはようございます、なおきちです。
前回は、ネガティブノートを書くときに気をつけることを綴りました。
人目を気にしないこと、スタイルにとらわれないことが大事です。
また、必ずしもわかりやすくすることが大事ではなく、できるだけ生の感覚を紙の上に表現できるといいと思います。
今回は、ネガティブなことを書くことの弊害について説明したいと思います。

Contents

◆ネガティブなことを書くことの弊害

ネガティブなことを綴るのではなく、毎日ポジティブなことを3つ書く日記を書くことを勧める人もいます。
私も、毎日ポジティブなことを書くのはとても良い習慣だと思います。
特に、ネガティブな感情でオーバーフローになり気味の場合は、ネガティブノートをつけることで、むしろ悪化してしまう可能性もあります。
つまり、ネガティブなことを書くことで、そちらに引きずられて暗い気持ちで過ごしてしまうわけです。
つねにネガティブなことに引きづられるのであれば、ネガティブノートに向かないかもしれません。
そういう意味では、もしかしたら万人向けの方法では無いかもしれません。

ただ、ネガティブノートとポジティブ日記には大きな違いがあります。
それは、ポジティブなノートは毎日続けたほうが効果的で、ネガティブなノートは辛い時だけ書くことです。
そういう意味で、毎日ネガティブノートに書くような状態の場合は、別の方法を選択した方がいいかもしれません。

◆ポジティブ日記と、ネガティブノートの違い

ポジティブは自覚しにくいです。幸せなことはすぐに慣れてしまいます。
極端に言えば、今生きていられることが幸せだったとしても、常に自覚することは難しいです。
おいしくご飯が食べられる、家族が健康だ、学校に毎日通える、給料がきちんと入ってくる・・・。
こうした一見当たり前のことは、失った時に自分が当時幸せであったことが理解できます。
失ったときではなく、常日頃から気がつくために、毎日ポジティブなことを書くことは有効だと考えられます。
つまり、幸せなことを自覚するために、毎日ポジティブなことを綴ることは有効なのです。

ネガティブなことはどうでしょうか。
辛さを重ね過ぎるとどんどんネガティブになります。
嫌なことに毎日向き合い続けるのはとてもストレスになります。
学校で友達と仲良くできない、と感じたとします。
今日も、話せなかった、無視されているのかな。
今日もLINEが来なかった、避けられているのかな。
昨日の休み、もしかしたら自分をのけものにして、他のみんなで遊びに行ったりしてるかな・・・。

◆ネガティブノートの目指すもの

ネガティブなことは、事実だけではありません。
思い込みで自分を追い詰めることがあります。
ネガティブノートは、辛いことを書いて、後から見直すことで、事実と思い込みを分けることはできます。
愚痴を書くことと、ここで言うネガティブなことを書くことは違うのです。

お笑い芸人の「ヒロシ」さんのネタを知っていますか?
つらい経験をあつめて、人前で話せるように整理して、悲壮感を出します。
ネタとしてとてもできたものになるということは、自分の中で辛さを定着させることとも考えられます。
ネタとして行っていますし、プロなのでそれによってつらくなっていることはないかもしれないですが、それだけに素人がその手法に手を染めるのは危険だと思います。

ネガティブノートを書く目的は、つらいことを最終的には手放すことです。
「いやなこと」と、「いやなことと感じた自分」を切り離すための作業です。
私たちは、「いやなこと」が起きると、「いやなこと」から離れようとしますが、精神的には「いやなことを感じた自分」を理解した方が問題解決に向かうことが多いです。
いやなことを、手放すために書くのと、定着するために書いてしまうことの違いはなんでしょうか。

次回からは、ネガティブノートを書くことでどうなっていくか、順を追って書いていきたいと思います。

コメント

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